私はつい最近まで
新宿と四ッ谷の間に位置する
荒木町という所に住んでいた。
ここに住む事を決めたのは
会社から徒歩圏内だったからである。
広さが12.5㎡と超狭いのに
家賃はそこそこだったが
電車に乗って通勤するストレスを考えると
まあまあ良い選択だったと思う。
荒木町は昔
メディアの本拠地が多数あったため
飲み屋街が栄えていたらしい。
フジテレビが引っ越してからは
少し元気がなくなっていたが
ココ何年か比較的若い人達が
店を出したりしてまた元気が出てきた。
なんて話を聞いた事がある。
そんな大人スポット荒木町に
彼女(後に妻となる)と
飯を食いに行った時の話である。
荒木町には
予約必須の高級店も数多く存在するが
足立区生まれ足立区育ちである私は
高級店でのお作法など知っているはずがなかった。
そこで私は彼女とのディナーに
足立区育ちでも気取らないで入れる
あたぼう鮨というお寿司屋さんをチョイスした。
このお店は荒木町内では
かなりリーズナブルかつ
職人がしっかり握ってくれる
お寿司も美味しいので
少し店内が騒がしいのが
大丈夫なシチュエーションなら
個人的にオススメである。
普段やらないのにカッコつけて
締めに干瓢巻を頼んだら
罰ゲーム位の量のワサビが入っていたので
ご注意いただきたい。
彼女と美味しいお寿司を食べて
アルコールも少し入った所で
私達は二軒目に行く事にした。
二軒目は今まで行った事がなかった
荒木町で有名な坊主barだ。
なんでも本当のお坊さんがバーをやっているらしい。
あたぼう鮨を出て5分ほど歩いただろうか
ほろ酔いながら着いた
目的地の前の看板を私は二度見した。
「VOWZ BAR」
頭文字「B」じゃなくて「V」なんだ…
誰が定義したん?
そんな看板があるビルの階段を登り
2階の店の扉を開けると
そこには
和テイストな空間が広がっていた。
!!
店名通り坊主がいる…!
さっそく私達は近くの席に促され
経典のようなメニューから
坊主バーオリジナルカクテルを頼む事にした。
私は「極楽浄土 Gokuraku-Jodo」
彼女は「愛欲地獄 Aiyoku-Jigoku」
を注文した。
ネーミングセンスのクセが凄い…
数分後…
坊主が長細い揚げ物のお通しを持ってきた。
坊主「こちらお線香の揚げ物です〜♡」
私達「ありがとうございます……?」
…お線香って食べれるんだっけ…?
ああっ
高度な坊主ギャグか…
凄くわかりにくい。
しばらくして
後ろに座っていた
女性「あの〜 おみくじやりたいんですけど〜」
私達と談笑中だった坊主は
凄まじい反応で
それからは
みんなでお経を唱えたり
外国人用にアルファベットでルビがふってある。
説法を聞いたり
仏教なのに、店内にキリスト像があったので後日調べた所
「坊主バー」公式サイトを見てみると
私は買わない。
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